15歳石川遼 ツアー世界最年少V
男子ゴルフツアーのマンシングウェアKSBカップ最終日は20日、岡山県玉野市の東児が丘マリンヒルズGC(7072ヤード、パー72)で行われ、プロツアー初出場の石川遼(東京・杉並学院高1年)が、日米欧の各国ツアーで“世界最年少”となる15歳245日で優勝する快挙を演じた。国内ではセベ・バレステロス(スペイン)の20歳225日(77年日本オープン)を大幅に更新。アマチュアの優勝は80年中四国オープンの倉本昌弘(当時25歳)以来27年ぶり。36ホールで実施された最終日に12バーディーを奪い通算12アンダーでプロを制した。
引用:ライブドアニュース)
スーパーショットが歴史的な勝利を呼び込んだ。この日2度目の17番パー3。13番でトップに立った石川は、第1打をグリーン左奥のバンカーに打ち込むピンチだった。しかし「打った瞬間ヤバイと思いました」と振り返ったバンカーからの第2打は、緩やかなスライスラインを描きピンに当たってカップに落ちた。単独首位で18番を終え後続のホールアウトを待ったが、追いつくプロは1人も現れなかった。「ボクが優勝できたのは…、ギャラリーの…、皆さんの…、応援のおかげ…、です」。表彰式ではそれまでのさわやかな笑顔の瞳から涙があふれてきた。
実感がわくのに時間がかかるのも無理はなかった。先月2日に行われた今大会の最終予選会で10位。出場権の与えられる上位4人には2打足りなかった。それでもアマチュア32人中トップになったことが評価され後日、主催者推薦をもらった。今回が初めてのプロの大会出場。「この大会ではできるだけ多くの経験ができればいい、というつもりで臨みました」。7打差の23位でスタートした最終日は、初日の悪天候による競技の中止で1日36ホールの長丁場となった。予選を通過したことで決勝ラウンドは「2ラウンドで10バーディー」の目標だけに集中。第3ラウンドで5個、最終ラウンドで7個を奪い快挙につなげた。
父・勝美さん(50)の勧めで6歳でクラブを握った。中学時代は陸上部にも所属。午後4時まで部活動を行い、その後から毎日ゴルフの練習を行った努力家だ。1メートル71、64キロと体は決して大きくはないが、鍛えられた下半身が今大会全体3位の299・13ヤードの飛距離を生んだ。陸上部で培った体力で、1日36ホールの長丁場でも最後まで集中力を切らすことなくプレーした。
今回の優勝でプロ宣言すれば、今季の残り試合と09年までのトーナメント出場権が得られる。「高校生のうちにツアーで優勝し、卒業してからプロになれればと思っていた。でも今はその気持ちはない」と即プロ入りは否定したが、その期間ならいつでもプロ転向は可能。大学進学や海外留学なども含めて今後検討していく。次戦は6月上旬の関東アマの予定だが、プロの大会主催者から推薦のオファーが殺到するのも間違いない。
「今は来週の中間テストのために東京に帰って勉強しなければいけない。文武両道が大事。勉強も頑張るし、ゴルフも頑張る。そして将来は世界中の皆さんから好かれる強い選手になりたい。タイガー・ウッズが目標です」。インタビュー中、何度も照れくさそうにはにかむ姿に、テレビ中継のアナウンサーがつけたニックネームは「はにかみ王子」。笑顔がさわやかな15歳は、人気低迷の男子ゴルフ界の救世主となりそうだ